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株式のメリットとデメリット

 株式投資と聞くと、「株価が十倍にもなる!」といった一攫千金の成功や、逆に相場急落で大損したなどと、大成功と大失敗のストーリーがつきまといます。「デイ・トレーディング」と呼ばれる短期的な売買を繰り返して収益を狙う人は、ともすれば株価の大きな変動に振り回されてしまうことが多いようです。このように、「安全性・収益性・流動性」という3つのポイントで見ると、株式投資のメリットは何と言っても預金、債券に比べて大きな収益が期待できるという「収益性」ですが、反対に、デメリットは短期間では価格が大きく変動し「安全性」に問題があります。
 株式投資の場合、リスクとリターンは表裏一体の関係にあり、ある程度コントロールすることが可能です。「一攫千金」ではなく、10年や20年後の自分の資産形成に株式を役立てたいと考えておられる方には、夢のような収益性は期待できない代わりに、リスクを抑えてある程度安定的な収益の獲得を目指すための方法をご紹介します。

株価はなぜ変動する?

 株価がなぜ上昇・下落するのか考えたことがありますか? それは、突き詰めれば「会社が収益を上げるから」だといえます。収益を生み出す力が強いと予想されると、企業価値が高いと判断され、株式の最大の値上がり要因となります。「ポケットモンスター」という世界的大ヒット商品を産みだした任天堂などはその好例です。逆に収益力が低い(と予想される)会社の株価は下がるわけです。
 このような視点から、いわゆる「勝ち組」企業を見つけられれば、株価がどんどん上がり、投資の世界で「勝ち組」に入れそうな気がします。しかし、事はそう単純ではありません。なぜなら、あらゆる会社は、ライバルに負けないようにしのぎを削っているため、どの会社が「勝ち組」なのか、見分けるのが容易ではないからです。商品開発や広告宣伝費に湯水のように大金をつぎ込んでも売れ行きが低迷し、「勝ち組」と思われていた株価の急落を招くこともあります。また、誰もが「勝ち組」と予想するトップ企業の株は、人気が高いため値段がいち早く高騰してしまい、簡単に安い値段で買えないのです。
 将来の勝ち組企業の株価を予想し、株式投資で勝ち続けることは不可能です。経済評論家やアナリストは、専門的な知識に基づき毎日株価や為替の予想をしていますが、結果を見てみると、ずっと的中している人はいません。つまり専門家にとっても将来の予測は難しいのに、まして一般の投資者が予想を的中させ続けられる可能性は本当に微々たるものです。だからこそ、誰にでもできるやり方で、着実な運用を考えることをお勧めします。それは、「分散投資」と「長期投資」です。

分散投資

 どの株が大きく値上がりするか特定できない場合には、値上がりを期待できるいろいろな銘柄を持つことが大切です。ポイントは長期的に値上がりする会社がその中に入っていることです。そうすれば、長期的には上向きの運用成績を得られる可能性が高まるのです。仮に、その中に大きく値下がりした株が入っていても、他の銘柄が値上がりしていれば、下げ幅は小さくなるというわけです。このように、何種類かに分けて投資することを「分散投資」といいます。
 分散投資を表現する際に、「卵は一つのカゴに盛るな」ということわざがあります。卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落としたり倒したりした場合に、全部の卵が割れてしまうかもしれません。複数のカゴに卵を盛っておけば、たとえ一つのカゴを落としてその中の卵が割れても、他のカゴの卵はダメージを受けずにすむというわけです。
 日本の投資者には、投資で全戦全勝を狙いたがる傾向があります。タイガー・ウッズのようなトップ・プレイヤーでも全勝できるわけではありません。大きなトーナメントに勝てば、立派な成績です。投資も同じことで、一時的に元本が割れても、嘆き悲しむ必要はありません。しかし、お金がからむと、平常心が失われ、損失がでれば売り、ちょっと利益がでても売るといった投資行動をとる方が多くなります。こうした、売買コストがかかる典型的な儲からない投資者のパターンに陥らないように気を付けてください。

収益を獲得するために株式の力が必要!

 【グラフ1】を見てください。米国のデータではありますが、株式と債券と短期金融資産を長期保有した場合の収益性を比較しています。(インデックスに連動する商品に投資したと仮定しています。)100年という長期間の保有でみると、株式は16,657倍となっており、長期国債の106倍と比較しても圧倒的な収益力を有することがわかります。年平均利回りは、それぞれ10.21%と4.78%で、その差は5.43%ですが、100年という時間がこれほどの差となるのです。このトレンドは、何十年という長期で見れば米国も日本も大きな違いがありません。
 厚生年金基金連合会の資料を見れば、企業年金の資産の半分は株式となっています。年金基金は、株式に投資する場合、個別株の短期売買をする訳ではありません。生命保険会社や投資顧問会社といった運用の専門家に、株式を広く分散投資するように委託しているのです。これは、年金を将来にわたって支払っていくには、株式の組み入れが必要不可欠と判断しているからであり、かつリスク・コントロール手法として分散投資が有効だと考えているからにほかなりません。

【グラフ1】

長期投資

 分散投資とあわせて大切な原則が、長期投資です。株価は短期的には大きく変動しますが、長期的には収益成長とともに右肩上がりを続けています。株式を長期保有することで、短期間のプラスとマイナスのぶれが相殺されるからです。長期投資のポイントは相場の上げ下げで売買を行わず、ずっと相場に参加し続けることです。そうすれば、タイミングを図って結局失敗してしまうというリスクを避けることができます。
 【グラフ2】を見ていただければわかるでしょう。保有期間が長くなればなる程、1年当たりの収益性は、平均的な収益率に近づいていくことが分かります。過去の実績や収益性がそのまま将来に当てはまる訳ではありませんが、株式の収益性は資産形成の強い味方と言えそうです。
(【グラフ2】は、1949年から2000年までの期間で、TOPIX[東証1部株価指数]に投資したと仮定した場合の、保有期間別の年率収益率です。)

【グラフ2】

究極のリスク・コントロール:「長期分散投資」

 株式への投資は、分散投資だけでは短期的には変動が避けられません。また、長期投資だけでも、特定の会社の株式だけ持って失敗すると大変な損失を蒙る可能性があります。長期投資と分散投資を組み合わせた「長期分散投資」を実行することで、両方のメリットがあわさり、株式投資の最適なリスク・コントロールができるようになるのです。

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